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路線
2019.04.30更新
使用車両・歴史を更新しました。
南港ポートタウン線
概要

大阪府咲洲庁舎と100A系 <拡大可> 南港ポートタウン線は、大阪市住之江区のコスモスクエアから中ふ頭・フェリーターミナルなどを経て、大阪市住之江区の住之江公園までの7.9kmを結ぶ路線である。正式名称は中量軌道南港ポートタウン線、大阪市交通局内では大阪市中量軌道南港ポートタウン線と呼ばれていた。愛称のニュートラムは一般公募で決定した。ラインカラーは水色(セルリアンブルー:マンセル記号 10B5/10)であり、これは空と海をイメージしたものである。
正式名称 中量軌道南港ポートタウン線
旧局内名称 大阪市中量軌道南港ポートタウン線
愛称 ニュートラム New Tram
開業 1981(昭和53)年03月16日
最終ダイヤ改正 2013(平成25)年03月23日
営業区間 コスモスクエア(大阪府大阪市)〜住之江公園(大阪府大阪市)
路線距離/運賃計算キロ 7.9km/7.9km
管轄 コスモスクエア〜トレードセンター前 0.6km
大阪市高速電気軌道(第二種鉄道事業事業)
大阪港トランスポートシステム(第三種鉄道事業)

トレードセンター前〜中ふ頭 0.7km
フェリーターミナル〜住之江公園 3.9km
大阪市高速電気軌道(軌道事業

中ふ頭〜フェリーターミナル 2.7km
大阪市高速電気軌道(第一種鉄道事業事業
駅数 10駅
車両編成 4両編成
最多運用 17列車
使用列車 200系車両
保有車両数 84両(4両×21編成)
検車場・車庫 南港検車場
最高速度 60km/h
軌間 1,600mm
電化方式 三相交流600V / 側面接触方式
閉塞方式 車内信号閉塞式
信号保安装置 CS-ATC・ATO・CTC
駅間最長距離 約1500m ポートタウン東〜フェリーターミナル
駅間最短距離 約500m ポートタウン西〜ポートタウン東
最急勾配 43‰
最小曲線半径 70m
ニュートラムロゴ <拡大可>

夢洲のコンテナ群とニュートラム <拡大可>
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駅番号 駅名 区間キロ 累計キロ ホーム形状 所在地 管区 連動駅 夜間留置
P09 コスモスクエア 0.0 0.0 1面2線島式ホーム 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目 コスモスクエア
P10 トレードセンター前 0.6 0.6 1面2線島式ホーム 大阪府大阪市住之江区南港北2丁目 コスモスクエア
P11 中ふ頭 0.7 1.3 1面2線島式ホーム 大阪府大阪市住之江区南港中5丁目 コスモスクエア
P12 ポートタウン西 0.7 2.0 1面2線島式ホーム 大阪府大阪市住之江区南港中3丁目 コスモスクエア
P13 ポートタウン東 0.5 2.5 1面2線島式ホーム 大阪府大阪市住之江区南港中2丁目 コスモスクエア
P14 フェリーターミナル 1.5 4.0 1面2線島式ホーム 大阪府大阪市住之江区南港東4丁目 コスモスクエア
P15 南港東 0.8 4.8 1面2線島式ホーム 大阪府大阪市住之江区南港東2丁目 コスモスクエア
P16 南港口 0.6 5.4 1面2線島式ホーム 大阪府大阪市住之江区南港東1丁目 コスモスクエア
P17 平林 1.3 6.7 1面2線島式ホーム 大阪府大阪市住之江区平林南1丁目 コスモスクエア
P18 住之江公園 1.2 7.9 1面2線島式ホーム 大阪府大阪市住之江区泉1丁目 コスモスクエア
配線略図

配線略図
建設の経緯

 1973(昭和48)年、大阪南港ポートタウン住宅開発チームの報告書作成と同時に、大阪南港ポートタウンのマスタープランが作成され、港湾地域の中に居住区を設けるという新しい試みが軌道に乗り始めた。住居ができ、人口がはりつき、業務商業施設ができると、そこに人の動きが発生するのは当然のことである。そこで地域特性を踏まえた交通計画が必要となり、具体的な交通施設をテーマにした調査機関として、1974(昭和49)年に大阪南港新交通システムプロジェクトチームができた。そこで南港地区の交通システムとして、高架構造による地下鉄・モノレール・中量軌道新交通システム、高架道路によるバス専用道、平面道路によるバス専用レーンで比較・検討された。地下鉄の輸送能力からみて南港地区への導入は適さないとされ、またバス運行にすると、予想されていた需要量(1時間に約12,000人)を処理しようとすれば約45秒間隔の運行を行わなければならず、大型バスターミナル用地(8〜10バース)が少なくとも2か所必要となる。都市部にこれだけの用地を求めるのは困難であり、騒音・排気ガスなどの公害問題も発生することから、幹線交通システムとしてはそれぞれ見送られた。そこで注目されたのが中量軌道新交通システムであり、輸送能力が南港地区の交通需要量に適する、専用軌道を持った交通システムで安全、電気を使用してゴムタイヤで走行するので公害問題がそれほど発生しない、建設費が比較的安いとされ、その後の検討の末に南港地区の交通システムとして中量軌道新交通システムが導入されることとなった。将来無人運転をすることを想定して設備などが設計され、全区間高架構造、プラットホームは全囲をガラススクリーンで囲い、阪神高速道路との交差部には高速道路側から物が落下しないように防護柵を設置し、万一この防護柵を破って物が落下してきた場合に、これを検知できるよう転落検知線を設けるなどしている。

 1981(昭和56)年3月16日に中ふ頭〜住之江公園間が開業、日本で神戸新交通に次ぐ2例目の新交通システムとして運行が開始された。開業当初は無人運転の前例がなかったので、無人運転システムへの理解・信頼を得られるまでは乗務員を添乗させ、監視の上で運行していた。その後1991(平成3)年10月20日からは無人運転が開始されている。しかし無人運転が開始されてから2年ほど経過した1993(平成5)年10月5日17時30分頃、住之江公園駅で列車が所定停止位置を50m以上行過ぎ、約30km/hで車止めに衝突するという「ニュートラム車止め衝突事故」が発生し、乗客215人が負傷した。この影響で1ヶ月半ほど運休し、代行バスを運行して対応した。1993(平成5)年11月19日に乗務員添乗の上で運行を再開し、2000(平成12)年2月19日に無人運転を再開している。また、2006(平成18)年4月14日に発生したゆりかもめ車輪脱落事故の影響を受け、事故後2日間は事故に対する警戒のために乗務員添乗の上で手動運転で運行された。2006(平成18)年4月17日に無人運転を再開している。
 1997(平成9)年12月18日には、大阪港トランスポートシステムのニュートラムテクノポート線コスモスクエア〜中ふ頭間が開業し、相互直通運転を開始した。この区間は当時、南港への鉄道アクセスが住之江公園経由のニュートラムしか無いという事態を解消するために計画された路線であり、公共輸送ではなく利益誘導が主な目的であったために中央線の延伸という形では国からの補助を受けられなかったため、大阪港トランスポートシステムに事業を委ねたという経緯がある。当初は大阪港までニュートラムで建設される予定であったが、南港地区でのイベント開催時の輸送需要を考えた結果、普通鉄道での建設となった。しかし別料金で割高になり、利用者が低迷していたことから、2005(平成17)年7月1日からは大阪市の路線として一元的に運営されることになり、コスモスクエア〜中ふ頭間は南港ポートタウン線に編入された。ここで、南港ポートタウン線は現在の形となった。
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< 現 役 >
 ・ 200系 2015(平成27)年〜

200系 <拡大可>
200系


< 過 去 >
 ・ 100系 1981(昭和56)年〜2002(平成14)年
 ・ 100A系 1991(平成3)年〜2019(平成31)年
 ・ OTS100系 1997(平成9)年〜2005(平成17)年


100系 <拡大可>
100系
100A系 <拡大可>
100A系
ダイヤ

2013(平成25)年03月23日改正 【現行】

2013(平成23)年03月23日改正 2013(平成23)年3月23日改正ダイヤでは、終発延長に伴い改正が行われた。
終発後のコスモスクエア発中ふ頭行きの回送を旅客化した。運転間隔の変更はない。

平日ダイヤ 土休日ダイヤ
早朝 10分00秒 10分00秒
朝ラッシュ 2分30秒 5分00秒
昼間 6分00秒 6分00秒
夕ラッシュ 3分15秒 5分00秒
深夜 10分00秒 10分00秒
旅客案内表示装置

フルカラーLED式 <拡大可> 現在の旅客案内表示装置はフルカラーLED式で、最下段以外は日本語・英語・中国語・韓国語の4か国語に対応している。これまで開業時からの反転フラップ式や3色LED式が混在していたが、2012(平成24)年より順次更新が進められた。
その他

ニュートラム車止め衝突事故
事故が発生した住之江公園駅 <拡大可> 1993(平成5)年10月5日17時30分、住之江公園駅で無人自動運転の列車が車止めに衝突する事故が発生し、乗客215名が負傷した。ブレーキの中継継電器の接点がショートし、通電不良を起こしてATC常用ブレーキが効かなくなった事が原因とされているが、警察による再現実験では再現をすることができなかった。その後約1ヶ月半ほど全線運転を見合わせ、その間バスによる代行輸送が実施された。
歴史

1974(昭和49)年09月--日 「大阪南港新交通システム調査委員会」発足
「大阪南港新種交通機関機種選定委員会」設置
1977(昭和52)年04月01日 「大阪市交通事業の設置等に関する条例」改正(6路線108.0km・中量軌道7km、ニュートラムは中ふ頭〜住之江公園間7km)
1977(昭和52)年05月10日 中ふ頭〜住之江公園間、建設の特許を申請
1977(昭和52)年12月07日 中ふ頭〜住之江公園間、建設の特許を取得
1978(昭和53)年02月28日 中ふ頭〜住之江公園間、工事施工認可
1978(昭和53)年03月01日 中ふ頭〜住之江公園間、建設工事に着手
1981(昭和56)年03月16日 中ふ頭〜住之江公園間開業、100系車両・4両編成運転、乗務員添乗
南港検車場開設
1982(昭和57)年02月--日 大阪府市合同鉄道網整備調査委員会「大阪を中心とする鉄道網整備構想について」
中ふ頭〜大阪港間が構想される
1985(昭和60)年11月21日 「大阪市交通事業の設置等に関する条例」改正(8路線120.9km・中量軌道7km、ニュートラムは中ふ頭〜住之江公園間7km)
1988(昭和63)年12月05日 コスモスクエア〜中ふ頭間、建設の特許を取得
1989(平成元)年03月27日 コスモスクエア〜中ふ頭間、工事施工認可(軌道法区間)
コスモスクエア〜中ふ頭間、建設工事に着手(軌道法区間)
1989(平成元)年07月31日 コスモスクエア〜中ふ頭間、工事施工認可(鉄道事業法区間)
1989(平成元)年11月09日 「大阪市交通事業の設置等に関する条例」改正(9路線150km・中量軌道7km、ニュートラムは中ふ頭〜住之江公園間7km)
1990(平成02)年01月31日 コスモスクエア〜中ふ頭間、建設工事に着手(鉄道事業法区間)
1991(平成03)年10月20日 無人自動運転を開始
1993(平成05)年10月05日 住之江公園駅でニュートラム車止め衝突事故が発生
全線運行休止
1993(平成05)年11月19日 乗務員添乗の上で運行再開
1997(平成09)年06月20日 南港・港区連絡線の新駅名称が決定
1997(平成09)年10月18日 全線で終日運休、代行バス運行
(相互直通運転開始を控え、運行管理システムの総合試験実施のため)
1997(平成09)年12月18日 大阪港トランスポートシステム南港・港区連絡線 大阪港〜中ふ頭間開業
ニュートラムテクノポート線 コスモスクエア〜中ふ頭間にて相互直通運転開始
2000(平成12)年02月19日 無人自動運転を再開
2002(平成14)年09月30日 「大阪市交通事業の設置等に関する条例」改正(9路線150km・中量軌道7km、ニュートラムは中ふ頭〜住之江公園間7km)
2005(平成17)年07月01日 コスモスクエア〜中ふ頭間を南港ポートタウン線に編入
2006(平成18)年04月15日 ゆりかもめ車輪脱落事故に対する警戒のため、乗務員添乗・手動運転
2006(平成18)年04月17日 無人自動運転を再開
2016(平成28)年06月29日 200系車両営業開始
2018(平成30)年04月01日 大阪市交通局民営化、大阪市高速電気軌道株式会社の路線となる
2019(平成31)年03月22日 100A系車両営業終了
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